鍼灸と一言で言いますが、針は、深く刺すと体力を奪う性質があります。不妊治療は周期に応じた体力回復が求められますので当院では、電気針(針を深く刺す必要があります)や深い針は行いません。
灸は、簡単な置くタイプの灸(例:台座灸)や電子温灸器はリラクゼーションには向いていますが不妊治療という高度な治療が必要とされる分野では力不足だと考えています。その為、卓越した技術により「もぐさ」を1mmの円錐形に撚り灸の効果を患者様ごとに異なる治療ポイントに浸透させる灸治療をしています。
不妊鍼灸
卵巣機能が低下する年齢の方は、十人十色の不妊治療が求められます。
患者様に寄り添い、
『不妊治療の最高の伴走者として、喜んで頂けると自負しております』
お体の現状把握や基礎体温・血液検査・毛細血管測定を分析し今後
のスケジュールを提案致します。
東洋の森では以下の高齢不妊の患者様の治療を得意としております。
- ◆排卵誘発剤を使っても卵胞が育ちにくい
- ◆FSH高値でE2値低値
- ◆内膜が厚くなりにくい
- ◆生理の周期が短くなる又は遅くなる
- ◆排卵までの日数が10日未満
- ◆採卵後胚盤胞まで育ちにくい
- ◆AMHが低い
- ◆黄体機能不全
- ◆初期流産を繰り返してしまう
- 上記でお困りの方は、先ずは無料相談にお越しいただきお体の状況把握が大事になってきます。
闇雲に採卵を繰り返しても、年齢やAMHに沿った確率でしか妊娠できません。
ご自身の体が変わる事で、病院の治療が最大限発揮できるようにサポート致します。
不妊治療卵巣再生医療であるPRP療法の最新情報をお伝えさせて頂きます。
当院の患者様で、2022年5月12日に足立病院さんでPRP療法を受けられました。
通常は、PRP療法の効果は、1か月以降から出てくると言われていますが、想定よりも早く結果が出始めておられます。
ご報告を頂きましたのが、PRPを受けて1週間後の診察内容となります。
以下原文となります。
〈卵胞無事育って、E2もよい値だそうで、21日に人工受精になりました。 卵胞 15.8mm(左) E2 143pg/mL PRPすごいですね〉
卵胞の大きさとE2バランスも良いですから空胞ではないと推察されます。
PRP療法を検討されている方に朗報ですね。
不妊治療を頑張っておられる方の為に、PRPの結果をホームページに記載する事を快諾して頂きありがとうございました。
※無断転用禁止
不妊治療PRP療法(多血小板血漿)を卵巣への処置された患者様が当院で3名となりました。(2022年5月12日現在)
卵巣にPRP療法を行うと早発卵巣不全、卵巣機能低下を改善できる可能性があります。
京都では2022年3月から足立病院不妊治療センターでPRP療法を開始されましたので、当院の患者様は3名とも足立病院で受けられておられます。
卵巣機能改善の結果が出るのは、治療を受けてから1ヶ月以降のようですが、
一名の患者様は、一ヶ月以内の採卵でも採卵時の卵胞の数が増えた方がおられました。
全国の不妊治療クリニックでは、AMHの値が上昇・FSH E2値が安定する等の結果が報告されています。
40歳以上で採卵の個数が取れない方には朗報な治療法ですね。
当院では、卵巣機能低下された患者様で体外授精を検討されておられる方にはお勧めしております。
卵胞の数が増えても卵子の質は良くなりませんので、ここは東洋医学の分野だと考えております。
卵子の質改善は、体の力ですので、しっかりとした体力回復(運動での体力回復の意味ではありません)を行い採卵に向けて準備をさせて頂いております。
妊活中にしっかりと口腔ケアをしていただく事は重要だと考えております。
昨今、歯周病のリスクが周知される様になってきました。
妊娠中は、歯周病ケアの漢方薬を使用することができませんので妊活中からの対策が必要です。
歯周病が引き起こす、歯肉炎は早産、低体重児リスクが7倍に上がる事が報告されています。
※引用:NPO法人日本臨床歯周病学会
妊活中からしっかりと、ケアしていきましょう。
意外と知られていないのが、隠れ歯周病です。
高温期になると、「歯が浮いた感じになる」「歯茎が痛くなる」方が隠れ歯周病です。
高温期に腎陰の力が不足している方がほてりが強くなりますので歯茎に症状が出ることがあります。
体の一種のサインです。
このサインを見落とす事なく、腎陰の力が回復されることでほてりの症状も改善され
結果として妊娠へとつながります。
漢方薬で歯のケアの効果効能がある医薬品として認められている配合を見ますと
まさに、体の陰を補って歯の炎症をとる清熱作用のある生薬が配合されています。
東洋医学は奥深いので、面白いですね。
細胞老化とミトコンドリアエネルギー生産に関する研究を神戸大学バイオシグナル研究所センター長野太輝・鎌田真司教授の研究チームが発表し「Molecular Biology of the Cell」に掲載されている内容を以下に抜粋しております。
体が老化する仕組みは完全には分かっていないが、体を作っている細胞の老化が一因である事が明らかになっている。
細胞は分裂を繰り返すたびに染色体の末端部にあるテロメアが短くなっていき、ある一定をこえると「細胞老化」が始まります。
(ポイント)
- 老化した細胞の蓄積は体の老化の原因となり、これを抑えることで加齢性疾患の予防や治療ができることがマウスの実験で証明されている
- 研究グループは細胞が老化ストレスに反応してビタミンB2を取り込む能力を高めることで、老化状態に陥るのを防ぐ現象を見つけた。
- ビタミンB2はエネルギー産生に働くミトコンドリアを活性化することで細胞老化を抑制していた。
神戸大学より引用
ビタミンB2は身近にある食材が多く、取り入れやすいので
不妊鍼灸に来ていただいている患者様は、積極的に摂取して頂きたいですね。
院長 足立
漢方の知恵袋「寒暖差に負けないカラダづくり」を不妊鍼灸の体質改善として解説してみます。
総論
寒暖差のダメージを受けやすいのは「気血不足」体質
寒暖差の大きい秋は、体温調整を担う自律神経が過剰に働き、バランスを崩しやすいです。
その時に出てくくる症状は、疲労感・胃腸不調・頭痛・めまい等があげられます。
中医学では、こうした秋の不調の背景には体の気血不足があると考えます。
不妊鍼灸におきまして、秋は妊娠率も上がる重要な時期と考えております。
但し、この時期の養生を怠ってしまうと、冬の冷えにつながり妊娠し難い「冷えの体質」の定着となってしまいます。
漢方の知恵袋を通じて、季節の養生法をしり、妊活に役立てて頂けたらと思います。
ポイントは、体のサインです。
次からは、体質別の養生法となりますので体のサインが多い所を中心にチェックしてください。
【気になる症状】
疲労感・倦怠感・息切れ・風邪をひきやすい・汗が出やすい・動機・めまい・不眠・不安感・冷え・抜け毛・食欲不振・軟便又は下痢・高温期が続かない
【食養生】
胃腸を整え気血を補う
・大豆製品・米・山芋・にんじん・ほうれん草・かぼちゃ・キノコ類・なつめ・ぶどう・りんご・鶏肉・鮭・鯛・白身魚
【気になる症状】
冷えのぼせ・痛みの症状(頭痛・胸痛・生理痛・胃痛)めまい・物忘れ・足がつりやすい・しびれ・しみができやすい・PMS
【食養生】
辛味・黒色・海藻類で血流をスムーズに
黒豆・なす・あずき・玉ねぎ・にんにく・ねぎ・らっきょう・うこん・紅花・海藻類・山査子・酢・青魚・納豆
【気になる症状】
イライラ・怒りっぽい・情緒不安定・胸が苦しい・不眠・悪夢・頭痛・めまい・月経周期で抑鬱がでる
【食養生】
香りや酸味で気の巡りを整える
しそ・みかんのかわ・マイマイ花・菊花・カモミール・ミント・ジャスミン・トマト・ガジュツ
【気になる症状】
卵胞の発育が悪い・40歳以上の方・FSHが高い・強い冷え・腰痛・腰の冷え・耳鳴り・抜け毛・白髪・むくみやすい・夜間頻尿
【食養生】
黒色・温性食材で腎を元気に
・枸杞の実・クルミ・黒豆・黒ゴマ・栗・キノコ類・スッポン・エビ・レイシ・ろくじょう
いかがでしたでしょうか。
しっかりと養生を取り組んでいただき、一人でも多くの方のご妊娠につながればと思います。
※日本中医薬研究会発行のVol.166 引用
結論
妊娠初期は「腎」の力の有無が大事
当院の不妊鍼灸では、『腎』の力の有無を見るのに
基礎体温が大事だとお伝えしております。
腎の力が低下してきますと
下記のような症状がみられます。
・寒気
・手足の冷え
・下痢又は軟便
・ほてり
・眠れない
・夜中の頻尿
・高温期が続かない
・高温期が高すぎる
このような症状がある方は、要注意です!
特に、これから寒くなってくるので
寒気や手足の冷えに気づきにくくなります。
自己判断でそのままにせずに、
少しでも心配な方はご相談くださいね🍀
不妊鍼灸に通院する頻度がどのくらいか鍼灸院を選ぶ際、しっかりと確認しましょう。
通院頻度は月経周期と深く関係します。
当院では、
京都府・滋賀県・奈良県在住の患者様は、1週間に一度の通院が90%
大阪府・兵庫県・福井県在住の患者様は、2週間に1度の来院が100%
関東圏の患者様は、3ヶ月に1度の来院が60%、zoom相談のみ40%
1週間に1度の不妊鍼灸で可能な事
①月経期は子宮内膜のお掃除の期間
②卵胞期は卵巣が卵胞を育てる期間
③排卵期は着床に向けて準備する期間
④高温期は妊娠への準備期間
全ての周期を不妊鍼灸治療をする事により基礎体温が整います。
2週間に1度の患者様は、上記の周期をつくる為に漢方アプローチをさせて頂きます。
東洋医学の起源は古く、中国の後漢時代には体系化され、最古の医学書『黄帝内経(こうていだいけい)』には、漢方薬と鍼灸理論が記載されています。
漢方薬と鍼灸を合わせて、東洋医学と呼びます。
片方だけでは、力不足です。
漢方薬は、不妊の治療に中国の国医大師である夏桂成先生が周期療法を考案されました。
日本中医薬研究会では、夏桂成先生の周期療法を用いてホルモンの変化と陰陽、月経周期によって異なる漢方薬を使い分け、一人一人の患者様に寄り添い沢山の患者様のご妊娠に寄与して参りました。
鍼灸は、聖徳太子の時代から中国より伝来し、灸治療が中心に日本国内で用いられてきました。
日本伝統鍼灸の礎となったのは、
戦国時代から安土桃山時代に活躍された日本の医師、曲直瀬 道三(まなせどうさん)先生です。
道三が、漢方薬や灸を用いて数々の武将を治療した事は有名です。
道三は、脈診を日本式に体系化させた先駆者です。
今もなお脈診の理論は、日本伝統鍼灸(経絡治療)として受け継がれています。
当院では、不妊治療・不妊鍼灸に
漢方薬の周期療法と、日本伝統鍼灸を掛け合わせた
『経絡中医受胎理論』を考案し治療させて頂いております。
『経絡中医受胎理論』を用いる事が、
局所のアプローチが得意な鍼灸と
体力回復が得意な漢方薬の
相乗効果を出し、高い妊娠率へと繋がっています。