東洋の森ブログ

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2023年

春の不妊治療を成功させる為に必要な事

暖かな季節になりました。
木の芽やお花が咲き始め、陽気が活発になって参りました。

春の季節は、のぼせ・風邪(ふうじゃと呼び、発熱などの風邪ではありません)花粉症・アレルギーを考慮して不妊治療に臨まなければ、うまくいかない事が多いです。

【のぼせ】

のぼせと聞くと、更年期のホットフラッシュを想像される方も多いでしょう。

ホットフラッシュは、かなりひどい状態ですのでほとんどの方が、このような症状がなく『のぼせ』状態になっておられます。血液検査の数値では、FSH10以上・E2が低い状態です。体の状態では、夜眠りにくい・夜中の途中覚醒・耳鳴り・眩暈・自律神経の乱れが該当します。

【風邪】

春は吹いている風が強く、冷たい風の影響で、冷えが体内に留まり血流を停滞させます。

この春の時期の血流停滞は、去風薬を先に用いてから血流を動かさないと、

いつもの血流改善の不妊鍼灸が効果が出ないことが多いです。

上記の状態の方は、

いつもより肩が凝る・頭痛・コロナ罹患後・インフルエンザ罹患後・神経痛の症状がある・瞼の痙攣・冷える

などの症状が出ます

【花粉症・アレルギー】

花粉や黄砂の影響で体の中がアレルギー状態になりますと、体がシャープに反応してこない事が多いです。
体の代謝を高める対策が必要です。

イラスト引用イスクラ産業

インフルエンザと不妊治療・不妊鍼灸

今年は3年ぶりにインフルエンザが猛威を奮っております。

インフルエンザは、東洋医学的には寒に傷られる(かんにやぶられる)と書いて傷寒(しょうかん)と呼びます。

寒い季節に流行るのがよく分かりますね。

寒に傷られる事が意味するのは、寒さが激しく治癒した後、深い血流の滞り・体力の消耗が進む事を意味します。

上記の事からインフルエンザ罹患後で不妊治療を希望されておられる方は、早急に対応しないといけない事が想像に難しくないと思います。

インフルエンザと言えば、漢方薬では麻黄湯を処方される先生方も多いと思います。

麻黄湯は強力な悪寒を取り除く漢方薬になります。

体力に自信のない方は、麻黄湯よりも穏やかな葛根湯や元々冷え性をお持ちの方は、桂枝湯+藿香正気散、又は参蘇飲+藿香正気散に体力回復の漢方薬を合わせるのが良いと思います。

罹患中はなかなか漢方を相談できる先生を探す事が難しい場合もあります。普段お世話になっていないと、インフルエンザの時だけ診るのは実は結構難しいのです。

元々の体質を考えて、喉にくる方・熱にくる方・食欲が落ちてしまう方等様々な事を考えて、次の一手を考えて漢方薬を処方してくださる先生が漢方の上手な先生ですので、初めてでインフルエンザの相談を受けるのは難しく頭を悩ませます。当院では、一先ず体力回復を入れながら、様子を見てこまめに公式LINEに症状を送って頂き、症状が変わればその都度漢方薬を送る形を取っております。

話は外れてしまいましたが、

不妊治療・不妊鍼灸では、この傷寒でダメージを受けた血流と体力回復が非常に重要となります。

血流が悪いと卵子の質が下がりますし、着床率も低下します。

体力が消耗されますと、着床しても妊娠を維持する力が困難になります。

罹患するのは、仕方がないにせよ

次の一手が重要です。

院長 足立

不妊鍼灸とコロナ後遺症

不妊治療・不妊鍼灸とコロナ後遺症は、関係がない様に見えて深く関係があります。

コロナ後遺症の症状として

・全身の倦怠感、疲労感

・嗅覚、味覚障害

・脱毛

・咳

・睡眠障害

・記憶障害

等が挙げられます。

次に各症状と不妊治療・不妊鍼灸との関係をお伝えさせて頂きます。

①全身の倦怠感・疲労感はコロナ罹患により体の体力が奪われた状態です。東洋医学的に気虚が進んだ状態と言えます。気虚が進むと卵子の質がさがります。

気虚は体のエネルギーの生産が落ちますので、ミトコンドリアの動きが不活性化となります。

②嗅覚・味覚障害は、末梢の血流が悪くなっている表れです。末梢の血流悪化は、全身に影響を及ぼします。

③脱毛は、瘀血状態である事を意味します。

コロナウィルスはスパイクタンパクにより血流障害を引き起こす事が分かってきております。

脱毛症状は、正に血流悪化の表れですし、

脱毛がなくても、コロナに罹患された患者様は血流が1段階悪くなられている印象です。

血流悪化は、卵子の質や着床に影響しますので早めの対策が必要です。

④咳

長引く咳により、腹圧がかかりますので、着床期は要注意です。

⑤睡眠障害・記憶障害

FSHが高くなりやすい方で睡眠障害・記憶障害になられている方は早めの対策が必要です。

ブレインフォグの状態が考えられます。

頭部の血流改善を集中的に鍼灸で行うと、早くに改善傾向が診られる患者様が多数おられます。

コロナ後遺症でご不安な方は

院長と一対一で相談できる

無料相談を公式LINEから受け付けておりますので、ご活用下さい。

院長足立

発熱後長引く咳に漢方薬

全国的に咳や喘息の漢方薬が品薄になっております。

当院の咳の漢方薬処方を解説いたしますので、手元にお持ちの方は活用して頂けましたら幸いです。

良い漢方薬も体の時期が違えば、全く効果を発揮しません。それは、むしろ勿体ない使い方になってしまいますので避けて頂きたい所です。

それでは、解説いたします。

発熱が長く続いたり、高熱が出た後は体が消耗しますから

麻黄の生薬が入っているものは、なるべく控えるようにしましょう。
喘息のひどい時は、エフェドリンの効果で麻黄がよく効きます。この時は、体力回復の生薬も入れる事を忘れずに麻杏甘石湯などの漢方薬が大変良く効きます。麻黄製剤を服用すると頻脈になる方は、生脈散や麦味散の体力回復の漢方薬と一緒に服用する事を覚えておいてください。

空咳が続く方は、通常の風邪でしたら麦門冬湯が良いですが、高熱や発熱が続いた後はなかなかこれでは治りません。

消炎作用の入っている竹葉石膏湯が大変良いと思います。

これは、体力回復の人参に消耗を潤す麦門冬がしっかりと入っている所に、清熱作用の竹葉と石膏が組み合わさった非常に使いやすい漢方薬です。痰が多い方は蘇子降気湯になります。

滋陰降火湯は、乾いた咳に使えますが、久病の方によく使います。

発熱後という事を考えると私は、竹葉石膏湯の方をよくお出ししている感じです。

参考になれば、幸いです。

院長 足立